ひと月ほど前になっちゃいましたが、9月1日は防災の日らしいですね。
近年、日本は大きな地震や豪雨災害が多数発生しており、自分もいつ被災者になるかわからないので万が一の防災の備えはとても大切です。
私も2016年4月に熊本地震が発生したときに九州民として脅威を感じたので防災カバンを準備しました。そこまでは良かったのですが、それから2年半ほとんど中身を確認していません。
今年も大雨、地震、台風と色々な災害が発生してふと思い出したため、防災カバンに必要なものを再確認し、足りないものはないか、期限が切れたものはないかなど防災カバンの中身を点検してみることにしました。
防災カバンに必要なもの・便利なもの一覧表
防災カバンは用途によって2種類準備しておくと便利です。
一つは非常持ち出し袋のようにコンパクトで被災時にサッと持ち出して1日程度外で避難できるような短期の避難を想定したものです。
もう一つは救助物資などが届くまでの数日間をしのぐため、内容を充実させた中~長期の避難生活用を想定したものです。
避難生活用の防災グッズは後で取りに帰るようなものですし、家が大丈夫であれば持ち出す必要もないものなので、しっかりと一つのカバンに入ってなくても場所が分かるように整理しておけば良いと思いますが、短期の緊急非難用のグッズだけはちゃんと準備しておかなければなりません。
それぞれどのようなものを入れておけば良いのか、調べてみました。
非常持ち出し袋(緊急避難)の内容
非常持ち出し袋は311(さんいちいち)以降ホームセンターなどの防災グッズコーナーに銀色のナップザックやリュックサック型のものが売られているのをよく目にします。
玄関に置いておけば避難時にサッと持っていけそうなサイズで、荷物の量は最低限必要なものに絞られているので、非常持ち出しグッズはこれらを参考にすると良いですね。
非常持ち出し袋は中の防災グッズ数が8点、9点ほどの非常にコンパクトなタイプから内容を少し充実させたグッズ数20点くらいまでのタイプが売られています。
いずれの商品も中の防災グッズは同じようなものが入っているので、最低限必要なものはどのようなものなのかピックアップしてみました。
非常持ち出し袋のセット内容
- 難燃性の持ち出し袋
- 軍手/グローブ
- 携帯コップ
- レスキューシート
- マスク
- ホイッスル(笛)
- LEDライト
- 多機能ラジオ(ソーラー&ダイナモ発電式、ライト付き、スマホ充電可)
- 防災のしおり
- 吸水袋
- ウェットティッシュ
- 絆創膏
- 携帯トイレ
- ミニバッグ
- アルミシート
- 簡易寝袋
- 反射タスキ
- 非常用トイレ凝固剤タイプ
- ろうそく
- 除菌ジェル
※赤字は防災グッズ数10点以内の最低限セット
セット内容の防災グッズが10点以下と少ない必要最低限の防災バッグセットは1,000円~2,000円程度で購入可能です。
面倒な人はセットで購入しても良いと思いますが、安価なセットのラジオ・ライトは乾電池式のものになります。電池切れで困らないためにダイナモ/ソーラー発電の付いたタイプのものを選んでおくと安心です。
バッグに余裕があれば、とりあえず一晩過ごせるだけの水と食料も追加しておくとなお良しですね。
非常持ち出しグッズ(避難生活の準備品)の内容
避難生活の準備品は、水道・電気・ガス(都市ガス)などが止まった状態で数日間過ごすために必要なものを揃えます。
鉄筋・鉄骨の建物に住んでいる人は建物が倒壊する可能性は低く、万が一倒壊するときは自分も命を落とす可能性が高いため、非常時の防災グッズは備えてさえいれば持ち出さなくても良いと思います。
古い木造などで家から退去する可能性のある場合は、キャリーケースやプラスチックのケースなどひとまとめにして持ち出せる量に厳選しておくと持ち運びが楽になります。
それではどのようなものを準備すればよいか見ていきましょう。
災害時に備える水と食料
防災ハンドブックによると支援物資が届くまでの3日分の飲み水と食べ物の準備が必要とのこと。
必要な水の量の目安
ちなみに1人が1日当たり使う水の量の目安は3リットル。
3ℓ×3日で合計9ℓ必要とのこと。
最近はウォーターサーバーを家に置いたり、飲み水を購入している人も多いと思いますが、家に多めにストックしておけば災害時に役立てることができます。
うちは財宝温泉水の20Lを定期購入していますが、大体1箱ストックがある状態でローテーションしてるので、いきなり断水しても20L分の水は確保できています。
今のアパートに移った時にウォーターサーバーのアクアクララも無料体験しましたが、お湯はヤカンですぐ沸かせるし、水の味が財宝温泉水の方が断然おいしいので財宝温泉水を今も契約しています。
財宝には5年間保存できる水もあり、契約したとき何本かプレゼントされたので非常持ち出しカバンに入れてます。防災の観点も含めて興味ある方は試してみてはいかがでしょう。
災害用に役立つ保存食
食べ物は次のようなものが保存食として使えます。
- 乾パン
- 缶詰
- 栄養補助食品(ウイダーインゼリーやカロリーメイトなど)
- レトルト食品
- カップラーメン・カップ焼きそば
- 乾麺(うどん、そば、パスタなど)
乾パンや缶詰は長期保存に適していますし、火も使わないため非常持ち出し袋に入れておけば役立ちます。
最近保存食としても注目されているのが栄養補助食品ですね。こちらも火を使わず簡単に栄養を摂取できますし、健康ブームのおかげで種類も豊富なので好きな味をチョイスしておくとよいでしょう。
水や食料の保存にはローリングストック法がおすすめ
非常時の備えは重要ですが、備えたところで災害はそうそう起きません。そのため長期保存できる食材を買っていたはずなのに気が付いたら消費期限切れということも。
そうならないためにおすすめなのがローリングストック法と呼ばれる備蓄方法です。
水、袋ラーメン、レトルト食品など普段使っている食品を少し多めに買って備蓄しておき、その食品を食べたらその分を補充します。
備蓄、使用、補充を繰り返すので期限切れになることはありませんし、災害時も普段食べなれた食品を食べられます。
普段食べているものを非常時にもそのまま食べられるので安心ですし、安いときにまとめ買いしてストックしておくのは経済的にもお得で、さらに防災の観点からもGoodということですね。
衛生用品
断水が続くと困るのがトイレとお風呂です。
食品などと違い災害時の備えで忘れやすいところですが、不衛生な状態は自分も周りの人も不快にさせストレスがかかります。衛生用品も普段から備蓄を持っておくといざというときに持ち出せます。
お風呂グッズ
断水でお風呂に入れない状態が続くと夏場は特に不快です。汗対策や体を拭くものを準備しておきましょう。
- 汗拭きシート
- ウェットティッシュ
- 制汗スプレー
- 衣料用消臭スプレー
- 水を使わないシャンプー
- こんにゃくスポンジ
私がおすすめしたいのは100均にも売っているこんにゃくスポンジですね。
こんにゃくを乾燥させてスポンジにしたもので、気中に置いておくと水分が飛んでどんどん萎れていきますが、使うときは水に浸してやるとふっくらしたスポンジになります。
汗拭きシート系は使った瞬間はスーッとしますし、パウダーが配合されているのはさらさら感を出してくれたりしますが、皮脂が取れるわけじゃないのでベタベタ感の残りが気になります。
一方、こんにゃくスポンジは洗顔用スポンジとして売られてるだけあって、皮脂が摂れてものすごくさっぱりするので、汗拭きシートを使うより快適です。泡も出ないし少量の水だけで使えるので、タオルを濡らして体拭くよりいいかもしれません。災害時でもかなり役に立つのではないでしょうか。
ただし、長期保存はできないので普段から使用する人は1つ余計にストックしておくと安心ですね。
ハミガキ
災害グッズや外出グッズで忘れがちなのが歯磨き道具です。歯を磨けないと気持ち悪くて不快ですし、長期になると虫歯や歯周病になる可能性があるためどれか一つは入れておきたいですね。
- 歯磨きセット
- マウスウォッシュ
- 糸ようじ
- 歯磨きシート
外泊したときに使わなかったアメニティセットや携帯用の歯磨きセットを入れておけば十分だと思います。マウスウォッシュは準備しておけば歯ブラシがない人にもシェアしてあげられます。
トイレ
上水・下水何らかの要因でトイレが使えなくなると非常に困ります。災害が起こってから何とかしようと思っても便意は待ってくれないので、人としての尊厳を保つためにもトイレの代わりを確保しておきましょう。
- 携帯トイレ(小)
- 携帯トイレ(大)
携帯トイレ(小)は袋状の形で中に凝固剤が入っているため、直接袋に用を足して使うことができます。
「直接袋に」というと男性専用のものと想像してしまいますが、口が広い女性用タイプもあるみたいです。車にも積んでおけば、渋滞などでどうしようもないときに役立つかもしれません。
携帯トイレ(大)は今ご使用の便座などを利用して袋をセットし、便を出した後凝固剤を振りかけてそのまま袋を閉じてゴミとして捨てられます。
どちらも汚物を固めて、消臭袋で封をするので臭いを強烈にシャットアウトできます。
手洗いなど
救難物資の配給所や避難場所にはたくさんの人がいますが、災害後で衛生面の管理が悪いと感染症にかかる恐れがあります。余裕があれば除菌できるものを準備しましょう。
- アルコール消毒液
- 除菌シート
生理用品
女性の防災必需品は生理用品です。1周期分のストックを持っていると安心です。
- 生理用品
- 携帯用ビデ
お風呂に数日間入れないときには携帯用ビデを持っておくと役立ちます。
電気・ガスの代わり
ライフラインが止まった時は明かり、通信手段、温かい食事を得るために電源や火器を準備しておかねばなりません。
普段から使えるものも多いので、買っておいて損はないでしょう。
- ろうそく
- LEDライト
- 手回し発電式充電器(ラジオ、ライトがセットになったやつ)
- ソーラー発電付きバッテリー
- シガーソケット電源(車内インバーター)
- 乾電池
- カセットコンロ/カセットボンベ
温かいご飯を食べたいならガスコンロはとても重宝しますね。これがあるかないかで被災時の生活水準が大きく変わります。
被災したときは情報収集を行うと思いますが、定番のラジオだけでなくスマホを触る人は多いでしょう。
2018年9月の北海道地震の際も市役所などに充電スポットが設置されましたがものすごい行列でした。スマホの充電手段として手回し式やソーラー発電できるバッテリーや車で充電できる車内インバーターなどを持っておくと安心ですし、これらは普段使っても便利なものです。
暑さ・寒さ対策
災害が起こる時期によっては暑さ・寒さ対策が生死に関わります。衣服以外にも次のようなものがあると体温調節に役立ちます。
- 使い捨てカイロ
- 湯たんぽ
- 冷感シート
- 冷感マット
- アルミシート
湯たんぽは60度くらいのお湯をペットボトル入れてタオルで巻いても代用できます。
体を温めるときは首、脇の下、股の間と動脈が通るところに当てると効率よく全身を温めることができます。体を冷やすときも同じです。
その他便利な災害グッズ
普段使っている日用品の中にも災害時に役立つものはたくさんあります。これらは東日本大震災のときにも実際役立ったグッズだそうです。
ラップ
皿に巻いて使えば皿は何度でも使え、洗う水も節水できる。また、腹巻にして暖を取ることも。
ゴミ袋
段ボールと合わせて簡易トイレとして使ったり、穴を開けてカッパや防寒具代わりとして使用。
段ボール
床に敷いて断熱材やクッション替わりにしたり、被災所でのパーテーションとして使用。骨折した際の添え木にも代用可能。
ガムテープ
部屋に飛散したガラス片の片づけに使用。
防災カバンに入れてた防災グッズの点検
防災カバンはどの程度の災害を想定するかで中身が色々変わってくるかと思いますが、私の家で準備したのは災害時にとりあえず外に飛び出すためのグッズです。
近所のホームセンターの防災コーナーを参考にしながら揃えて詰め込んだ記憶がありますが、それ以来ほとんど中身を確認していなかったため、北海道地震をきっかけに今一度バッグの中身を点検してみることにしました。
防災バッグの中身確認
夫婦2人分の想定で次のようなものを防災バッグに入れていました。
市販の非常持ち出し袋を参考にしているだけあってそれなりに揃っているように思います。
後はライターはあるけどローソクがない、乾電池の予備がない、水と食料が1日分は入れておいたほうが良さそうとかそんなとこでしょうか。
最初はカップ麺と2Lの水2本も入れてたけど期限が来そうとかで消費しちゃってそのままだった気がします。
ろうそくも器に入ったキャンドルタイプのを買ってたんですが、寝る前にリラックスしようと思って部屋で使ってしまってるという失態。
今回のタイミングを気に不足しているものを補充して、万全にしておきたいと思います。
手回し発電式ラジオでスマホは充電できるか
今回バッグの中身点検して気になったのが手回し発電式ラジオ/ライトは一応スマホの充電もできるタイプを買ってあるのですが、「これで本当に充電できるのっ?」てことです。
買ってバッグに入れたっきりで試したことなかったので、本当に充電できるのか試してみました。
ダイナモラジオの紹介
うちが買っていたのはダイナモラジオという商品でラジオ(AM/FM)、LEDライト、ブザーが使えるほか、USBポートが付いていてスマホの充電などもできます。
ラジオ・ライトは電池で使うこともできますが、電池からスマホ充電はできません。USBを挿して使うには内蔵バッテリーに充電する必要があり、充電はコンセントや手回しで行えます。
ちなみに手回し発電とスマホ充電は同時に行えないため、一旦内蔵バッテリに発電・充電してから携帯をつなぎます。
ダイナモラジオで手回し発電
説明書によると1秒間に2回の回転でハンドルを回して発電します。
早くも遅くもないペースですし、ハンドルも抵抗はありますがそんなに硬くないので女性や子供でも簡単に回せるんじゃないかと思います。
ただし弱点もあって、音がうるさい。
古いダイナモライトの自転車を使った人なら分かると思いますが、中でギアが回転している音なのかフィンフィンうるさい音がなります。
避難所で使う場合は手回しする場所や時間の配慮は必要だと思います。
手回しすること20分
充電が満タンだとAC充電したときにランプが緑色になるらしいですが、まだMAXになりません。何かおかしいんじゃないかと思い、ここでもう一度説明書をよく見てみると衝撃の事実が。
- 内蔵電池がフル充電のとき、スマートフォン約20~30%の充電が可能。
- 2分間手回し充電した内蔵電池で使用できる時間
ラジオ約15分、LEDライト約5時間、非常用ブザー約2分 - USBケーブル経由で内蔵電池フル充電時の使用時間
ラジオ約20時間、LEDライト約45時間、非常用ブザー約3時間
使用可能時間から手回し発電でMAX充電するために必要な時間を逆算すると
- ラジオで計算:160分
- LEDライトで計算:18分
- 非常用ブザーで計算:180分
スマホ充電対応と書いてありましたが、内蔵バッテリーの充電マックスでも20~30%しか充電できないし、スマホ充電できるほどの電気を手回しで発電するには恐ろしい時間が必要なようです。どうやら普段からUSBケーブル経由で内蔵電池を充電しておいて、災害時に一時的に充電することを想定している模様。
それってモバイルバッテリーと変わらんですやん。
LEDライトは長時間使用になると消費量が増えるのかちょっとおかしい数字ですが、ラジオと非常用ブザーの時間を見る限り手回し充電でMAX充電するのは現実的ではありません。
とりあえず20分間発電してみたので、これで何%充電できるのか試します。
20分手回し充電したバッテリーでスマホ充電
私のiphone6のバッテリーは52%。
スマホをダイナモラジオに繋ぐと充電が開始されました。
約30分程経過してから画面を見てみると充電マークが消えていました。果たして何パーセント充電できたのかというと・・・。
スマホの電池残量:52%⇒59%(+7%)
20分手回しして7%。これがリアルです。
全く充電できないのに比べたらマシですが、買ったときに思ってたのと違う感がありますね。
説明書には半年に1回は充電しておかないと充電池の寿命が縮むと書いてありましたし、リチウムイオン電池は膨張・劣化を防ぐために60~70%充電状態をキープして保管するのが良いとされているので、普段から内蔵バッテリーにある程度充電されていることを想定して作られているんでしょう。
被災する前に勘違いを正せてよかったですが、このままでは被災したときにスマホを充電できない発作が起こるかもしれないので別の充電グッズを検討してみたいと思います。
災害時にも使える発電・充電グッズ
災害時のためだけに防災グッズを買うのって保険と同じで勿体ない気がしますけど、普段から使えて防災グッズとしても活躍するものなら無駄にならずに済みます。
自分も外出・外泊時はタブレットとか持ち歩いたりしますし、発電・充電関係グッズがあれば役立つシーンはたくさんあると思うので、今回はそんなグッズをちょっと探してみました。
ソーラー発電・充電器
手回し発電機付きのラジオはラジオやライトとしては優秀ですが、スマホなどの別の機器へ電力を供給するには現実的ではないことが分かりました。
他に手軽に発電できるグッズといえばソーラー発電ですね。
折り畳み式のソーラーパネルやモバイルバッテリーとセットになっているもの等色々な商品がありますが、ちゃんと日中のソーラー発電だけでスマホをMAXまで充電できるようなものでなければ困ります。
そこで、どのようなサイズ・値段のものを買えばよいのか検討してみました。
まずスマートホンのバッテリー容量ですが、国内キャリアで扱っている機種で容量が多いものだと3,000mAh台のようです。
日の出ている時間で3,000~4,000mAhの発電が行えれば、充電0からでもほぼMAX充電まで持っていけます。
それを踏まえてソーラー発電の商品を見てみます。
折り畳み式ソーラー発電機
屋根に載せるソーラーパネルは大きくて重たいイメージがありますが、コンパクトに折り畳んで持ち歩けるタイプもあります。
サイズも折り畳むとA4より小さいものがほとんどで、重さも1kg以下と十分持ち運べるサイズですし、非常用持ち出し袋に入れておいても問題ありません。
リュックなどにぶら下げて充電できる仕様でアウトドアシーンではちょっとした電源を確保するのに便利そうです。
発電性能の面でも2.1Aの高速充電に対応しているモデルが多く、実際に使った方の口コミを見ると天候が良ければ1時間でスマホを20~30%程充電できているようです。
ソーラー発電は天候にも大きく左右されますが、他にも太陽に直角に向けた方が効率が高く、窓越しの太陽光だと効率ダウンと使い方によっても発電効率が変わってきます。
日当たりの良いベランダがある家なら、吊るしてモバイルバッテリーに充電しておけば災害時の非常電源としては十分役に立ちそうです。
ソーラー付きモバイルバッテリー
モバイルバッテリーの表面にソーラーパネルが付いたもので、通常のモバイルバッテリーのようにコンセントからの充電に加えて、ソーラーパネルからも充電できるものです。
先ほどのソーラーパネルだけの製品と比べると、ソーラー発電とモバイルバッテリーがセットになっているので、コンパクトかつお得感があります。
ソーラー発電できる機器を探している人は思わず飛びきそうな便利グッズですが、実態はそうでもないようです。
ソーラーの面積が狭すぎて大した発電量にならないため、ソーラーだけでバッテリーを満充電するのは数日かかるようで、商品説明を見ても基本的にはコンセントからの充電を行え、緊急的にソーラー充電も行えるといった書き方がしてあります。
ちなみにソーラーチャージャーのように4枚ソーラーパネルが付いた商品もありますが、こちらも充電する力は期待できないようですし、モバイルバッテリーとして使うにもかさ張ったり重さがます要因になります。
モバイルバッテリーは最近大容量のものが増えており、紹介したバッテリーもスマホだと5回以上充電できる容量があるので、よほど長期化しなければ十分な電源になると思います。
ただ長期的な被災環境でも発電できること期待するなら、この手のタイプは手回し発電機同様にパワー不足なので、前述の折り畳み可能なソーラーチャージャーの方がおすすめです。
車を使った電源確保の方法
災害で停電した際、車があると短期間であれば十分な電源を確保することができます。
プラグインハイブリッドの電気自動車
電気自動車には走行中に電気を蓄えて利用するものと、電源コードで外部充電できるプラグインハイブリッドという車があります。
これらの車は巨大な電池を搭載している訳ですので、普段から満充電させておけば停電になった時に電源として利用できます。
特に完全に電気のみで走行する電気自動車の日産LEAF(リーフ)は確保できる電気の量が多く電源として期待できますが、こちらは電気を使いきったらそこまでです。
プラグインハイブリッドタイプは、ガソリンがあればエンジンをかけて発電もできるため、ガソリンが調達できれば発電することができます。
ただしこれらは防災の観点だけで買うものではありませんから現実的でないですね。
車載インバーター
車内のシガーソケットはトランスミッターで音楽を流したり、スマホ電源として利用している方が多いと思いますが、おすすめしたいのは車載インバーターです。
車内で使えるシガーソケットの電源は普通車の場合DC12V、ディーゼル車などはDC24Vのものがほとんどですが、車内インバーターはこれをAC100Vと家庭用コンセントと同じ電圧の電源に変換してくれるため、コンセントを挿して家電を使えるようになります。
※DC:直流電源、AC:交流電源、
ただし、シガーソケットに繋いで使える電力は150W以下程度のようです。
それ以上の電力を確保しようと思ったらインバータを直接バッテリーに繋いだり、バッテリーの数を増やしたりする必要があり素人では施工できませんし費用も高額になります。
私も車載インバータを積んでいますが、インバータは定格出力135Wまで使えるもののシガーソケットの方が120Wまでしか対応していません。
この車載インバーターでどの程度のことができるか身近な家電の消費電力を調べてみると
- 電動髭剃り:6W
- 充電池用充電器:11W
- USBポート4つの充電器:40W
- サーキュレーター:36W
- ニンテンドースイッチ:20W以下
- デスクトップPC:50~150W
- ノートPC:20~30W
USBポートのみのモバイルバッテリーよりもできることがいくらか広がりそうです。
ちなみに定格消費電力150W~400W程度の車載インバータなら2,000~3,000円程で購入することができます。
災害時に限らず普段から車内電源として使えるので持っていて損はない一品です。
まとめ
「防災グッズを揃えておかないとなぁ」と思いつつも準備していない方がいたら、思い出したそのときに行動しておかないと災害にあってからでは間に合いません。
準備するときは災害時の状況を2段階に分けて荷物を揃えます。
- 被災直後にすぐに持ち出せる非常持ち出し袋(一晩過ごせるだけの荷物)
- 被災後から救難物資の調達、ライフラインの復旧までの物資(約3日分の水・食料・生活用品)
水・食料など期限のあるものは、日常消費するものを『購入(補充)→備蓄→使用』を繰り返して家に在庫(ストック)を確保するローリングストック法を使うと無駄なく備蓄が可能。
電気・ガスが使えないときのためにカセットコンロ/カセットボンベやソーラーチャージャー、シガーソケット電源などがあると安心。
ちなみに手回し式発電機やソーラー発電式モバイルバッテリーの充電する力はおまけのようなものであるため、シッカリ充電したいなら折り畳み式のソーラーチャージャーとモバイルバッテリーの組み合わせがおすすめ。
我が家に不足していたものは直ちに揃えておきたいと思います。
そういえば、今回記事を書いていて思ったのはアウトドアが趣味の人って災害時最強ですよね。
外泊できるグッズとか炭などの燃料も家にストックありそうですし、それを備蓄するだけでなく消費もされていて無駄がありません。
「災害のために備えが大事なんだ!」とか言って徐々にアウトドアグッズ揃えだすのもいいかもしれませんね。
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