2018年現在、約3年間使っているiphone6がとうとう限界を迎えました。
100%まで充電していても10分ほど使うと急にシャットダウン。電池切れ表示が出て再起動もできません。常にコンセントかモバイルバッテリーと繋いでおかなければならないためとても不便です。
スマホが発売されだした頃はOSのアップデートの関係で適度に新機種に買い替えていかなければ不便でしたし、フリーズとか再起動が頻繁に起こっていたためキャリアの契約しばりの更新タイミングで新機種に変えていました。
でも最近は重いゲームアプリなんかを使わなければそれほど性能不足を感じることもなく、OSのアップデートで取り残されることも少なくなってきましたし、スマホ本体がどんどん高価になっているためできるだけ機種変更したくないと思っています。
携帯の時代は電池が劣化したらキャリアに行ってポイントで電池交換したりできましたが、私は主要3キャリア(docomo、softbank、au)ではなく格安simのQTモバイルを使っており、appleの保証にも入っていないため、まともに修理に出すと高くなりそうだと思い、今回diy精神を見せて自分で電池交換をやってみることにしました。
ショップでバッテリー交換する場合の料金・費用
アップルはiphoneのバッテリーの経年劣化が進むに連れて動作を均一化(=結果的に処理速度が遅くなる)する処理を導入しており、新機種への買い替えを促進するためではないかと非難するニュースがありました。
アップルはその内容を認めて謝罪しましたが、このときにiphone6以降の保証期限が切れたバッテリー交換費用を引き下げると発表しています。
このため、キャリア独自の携帯保証やAppleCare+の保証期間が切れた人でも2018年12月31日迄は格安で電池交換することが可能です。
アップルストアやアップルのHPで申し込んだ場合の料金は、iphone6、iphoneSE以降の機種であれば3,200円(税抜)で電池交換してもらえます。
iphone5,iphone5sなどそれ以前の非対応機種は8,800円(税抜)なので、それと比べると半額以下の値段で大変お得です。
アップルストアへiphoneを直接持ち込んで電池交換する場合は、事前にバックアップを取るなどの準備や店舗利用の予約が必要な場合もあるようで、こちらのiPhone の修理サービスから『iphoneを修理に出す準備』を確認し、修理申込みをするとスムーズに手続きいただけると思います。
Apple Store直営店など当日修理可能な店舗もありますが、店舗やiphoneの不具合状況によっては更に日を要することもあるようです。
店舗に行くことが難しい人は配送による対応も行っていますが、配送修理の場合4~6日程要します。
手持ちのiphone6も修理代が3,000円ならお店に預けてもいいかなと思いましたが、バッテリー交換について調べてみると交換キットが1,500円程で販売されており、自分でバッテリー交換されている方を結構見かけたため、今回は自分でやってみることにしました。
iphone6のバッテリー交換のやり方
それでは私が実際に行ったバッテリー交換のやり方を紹介したいと思います。
交換用バッテリーと工具の準備
まずは交換用のバッテリーとiphoneを分解する工具が必要ですが、これら一式がセットになった交換キットが販売されており、修理工具を別々に揃えるより楽で安く済みます。
バッテリーの交換キットは同じような商品がたくさん販売されていますが、バッテリーは当たりはずれがあり、はずれに当たると充電されない、1ヵ月持たずに電池切れが早くなる、バッテリーが膨れてくるといった商品があるようなので、数百円高くても保証付きの商品を選んでおくと安心です。
私はamazonで1年保証付きのバッテリー・工具セットを購入しました。
この工具セット付のものを購入すれば電池交換に必要な道具は全て揃いますが、その他にヒートガン又はドライヤーを準備しておくと粘着されたパーツを剥がす工程で役立ちます。
iphone6の内蔵バッテリーの交換方法
私が行った電池交換のやり方を紹介しますが、バッテリー交換セットの中には日本語の取替マニュアル付きのものや交換方法を紹介した動画(英語)が見れるものもあります。
自分が分かりやすいものを参考にするとよいと思います。
1 液晶カバーのネジを外す
iphone下部の充電ケーブルのコネクタの両側に星形のネジ(ペンタローブネジ)が2本あります。
付属の星形ドライバーでこのネジを外します。
2 フロントパネルを取り外す
フロントパネルは4辺を強力な両面テープで接着して固定されています。画面の上側はディスプレイ用の配線が繋がっているため、ホームボタンのある端末下側からパネルを引きはがしていきます。
画面に吸盤を貼り付けて少しずつ力をかけて引っ張り、背面ケースとの間に隙間ができたらそこにギターピックのような三角形の開口ツールを差込み、吸盤を引く手を離してもフロントパネルが両面テープにくっつかないよう浮かせます。
引続き吸盤をゆっくりと引いたり、もう1本の開口ツールで隙間を滑らせながら少しずつフロントパネルを引きはがしていきます。
開口ツールを差し込むときは、あまり深く差し込むと中の配線を傷つけたりする可能性があるため、端の方を少しだけ差し込むようにします。
4辺とも引きはがすことができたら、端末上側にフロントパネルをめくります。
3 フロントパネルへの配線を取り外す
フロントパネルをめくるとアセンブリケーブルと呼ばれる帯状のケーブルが背面ケースとフロントパネルを繋いでいます。フロントパネルを分離させるため、このアセンブリケーブルを取り外していきます。
ケーブルが切れたり折れたりしないようフロントパネルをめくった手はそのままに、背面ケース側のケーブル接続部の金属カバーを取り外します。取り外しには付属のプラスドライバーを使いましょう。
カバーを取り外すとケーブルの接続端子が見えます。ケーブルの下に潜り込んで見えないものもありますが、計4本のケーブルが接続されています。
この端子はロックなどはかかっておらず、端子の位置を合わせて上から押さえれば接続され、端子を上に上げれば外れる仕組みになっています。
基盤とケーブル端子の間に付属のプラスチック製のヘラを突っ込みテコの原理で押し上げれば簡単に外れます。アセンブリケーブルが外れればフロントパネルは分離できるので、先ほど外した端子の金属カバーとともに無くさないように脇に避けておきましょう。
4 バッテリーの配線を取り外す
次にバッテリーの接続部分を分解して取り外します。
ここも金属カバーがネジ止めされているため、ドライバーでネジを外してカバーを取り外します。
金属カバーを外すとバッテリーから延びた接続端子が見えるので、先ほどと同じようにプラスチック製のヘラで押し上げると簡単に外すことができます。
これでバッテリーを取り外す準備が整ったので、取替に入ります。
5 iphone6の内蔵バッテリーを取り外す
バッテリーは2枚の強力な両面テープで背面ケースに貼り付けてあります。
バッテリーの下部に両面テープの端が見えているため、これを引っ張ってテープを引き抜きます。
テープは伸縮性が高いため、テープの端をドライバーなどに巻き付け、端末下方向に真っすぐテープを引き出して伸びた分のテープをドライバで巻き取るという作業を繰り返して引き抜きます。
私は直接手で掴んで引っ張って伸びた部分を指で手繰るということを繰り返し、無事に1本は引き抜くことができましたが、もう1本のテープは引っ張り始めたときに切れてしまいました。
バッテリーの両面テープが切れてしまったら
両面テープは切れた瞬間ゴムのように縮んでバッテリーの下に潜り込んでしまい、もう引き抜くことはできなくなります。
何とかして電池を引き剥がす必要があるため、背面をドライヤーで温めて強力な粘着を剥がれやすくしたり、青いヘラを使って電池をテコのように押し上げたり、スクレイパーのような薄いヘラを差し込んで接着面を引きはがしたりといろんな手を使いながらじわじわと少しずつ剥がしていきます。
ここで無理して力をかけ過ぎたり、雑にヘラなどを突っ込んでいると背面ケースを折ったり周りのパーツを傷つける可能性があるため、根気よく時間をかけてゆっくり行ってください。電池自体はどうせ捨てるので多少変形させたり外装が破れても液漏れ等なければ問題ないでしょう。
両面テープ2本が取れたら内蔵バッテリーを取り外すことができます。
6 新しい内蔵バッテリーに取り換える
新しい内蔵バッテリーも交換前のバッテリーと同様に両面テープで固定します。接続端子の位置でバッテリーの向きを確認したら、背面ケース側の面に付属の両面テープ2枚を貼り付けます。
次回バッテリーを取り外すとき、両面テープを引き抜けるよう端の部分は表に出しておく必要があるため、写真のように黒い端の部分はバッテリーから少しはみ出すように貼り付け、表側に回して貼り付けます。
両面テープは強力なので背面ケースに接着するときは基本的に1発勝負です。
電池を収めるスペースはほぼピッタリなサイズで位置が大きくズレることはありません。しかし、電池によって配線の位置に誤差があり、後で接続する際に繋ぎにくくなることもあるため、テープで接着する前に電池を仮置きして接続端子の位置が合うことを確かめておくと安心です。
上手く設置できたらバッテリー全体を押さえて、剥がれないようにしっかり貼り付けておきます。
7 逆の手順で組み立てる
後は分解のときと逆の手順でiphoneを組み立てていきます。
端子を接続するときは、端子の位置を合わせてプラスチック製のヘラの腹で上から軽く押さえると簡単にはめることができます。
最後にiphoneのフロントパネルをはめるときは、まず端末上側のスライド式の爪を差し込んでから下側を降ろさないとキレイに入らないのでご注意ください。
バッテリー交換したiphone6の動作テスト
バッテリー交換が終わったので電源を入れて動作テストしてみました。
ちゃんと電源が入って液晶も表示され、タッチパネルも問題なく動作したので交換に当たって何か故障させたということはなさそうです。
満充電させて使ってみましたが、今までは電池残量が50%以上でも10分程使ったらシャットダウンされていたiphone6が、電池残量40%、30%、20%と省エネモードに入るまでちゃんとバッテリー表示のとおり稼働しており、余裕で1日持つように復活を遂げました。
ど素人な私でも無事に作業ができて、本当に修理セットさまさまです。
お店に預けたり取りに行くのが面倒でない人は、修理をお願いした方が安全だと思いますが、少しでも安く済ませたい人やお店に行けない、配達修理で数日間も預けたくないという人はDIYチャレンジしてみるといいかもしれません。
iphone内蔵バッテリーの劣化の原因と廃棄方法
キャリアの契約は大体2年で機種変更しないと割引がなくなって月額料金が高くなったりしますし、2年くらい使うとバッテリーも劣化してきてるので機種変更をする人も多いでしょう。
でも今使っているスマホの性能で十分満足している人なら、バッテリーさえ弱ってなければ長く使いたいですよね。そこで、内蔵バッテリーが劣化する原因と寿命が来たバッテリーの廃棄方法を調べてみました。
内蔵バッテリーの劣化原因
スマートホンにはリチウムイオン電池という電池が使われています。
他の充電式電池のニカド電池、ニッケル水素電池に比べ出力電圧が高く、エネルギー密度が高いため、電子機器の小型化、軽量化にも役立っている電池ですが、使い方によっては劣化を速めてしまうため注意しましょう。
充電サイクルによるバッテリー劣化
充電式電池は、『〇〇回充電可能』と充電回数をうたっている製品があるように充電と放電を繰り返すことで劣化していき、寿命があります。
不要な充電をしないことで劣化を抑制できますが、生活周期の中で充電できる時間は限られているため難しいと思います。モバイルバッテリーを持ち歩いたり土日家にいるときはバッテリー残量が無くなったタイミングで充電するように気を付けておくといくらか効果があるでしょう。
でも寝るときに充電しておいて翌日出かけるときは100%充電状態にしておかないと落ち着かないと思いますし、どんな機器でも使用するうちに劣化するのは当然ですので、充電回数についてはあまり神経質にならなくても良いのではないでしょうか。
放置によるバッテリー劣化
使わないバッテリーを保存するとき、100%満充電状態や0%の空で放置するのは劣化を進める原因となります。
また、満充電状態で放置していると知らない間に電池が膨らみ、スマホやタブレットのディスプレイが反って割れることもあります。
最近の電池はリチウムイオン電池の中でもリチウムポリマー電池というものに変わり、充電サイクルで発生する不純物による膨張が発生しにくくはなっているようですが、やはり膨張は起こります。
使わなくなったスマホ・タブレットを長期間保管する場合は、60%~70%程度充電してから保管しましょう。
熱によるバッテリー劣化
リチウムイオンバッテリーは熱に弱く、高温状態で使うとバッテリーの劣化を早めてしまいます。
そのため、直射日光が当たる場所や夏の車内等、暑い場所に置いたり使用することは好ましくありません。また、充電中や負荷が高いアプリを起動しているときのスマホは発熱して高温になるため、バッテリーにとっては好ましくありません。
グラフィックのきれいなゲームアプリなどは特に負荷が高く、充電しながら長時間プレイするとスマホがかなり高温になりバッテリーの劣化を促進してしまいます。
充電中は負荷の高いアプリを起動させない、スマホの画面の明るさを下げる、バックグラウンドの不要アプリを閉じて消費電力を下げる、冷却ファンなどでスマホ本体の温度を下げるなど熱対策を行うことでバッテリーへの負担をいくらか減らすことができます。
バッテリーの寿命
スマホのバッテリーの充電・放電サイクルはおおよそ500回程度と言われていますが、500回使ったところで急に私のように10分も持たなくなるわけではありません。
バッテリーの個体差や普段の使い方にもよりますが、大体そのくらいの回数充電・放電を行っていると徐々にバッテリーの持ちが悪いと感じるようになり、最終的に1時間ももたなくなったり、負荷に耐えきれずシャットダウンしたりと実用に耐えなくなります。
そうなるとバッテリーの寿命となり、バッテリー交換か機種交換をしなければなりません。
1日に1回充電・放電する場合、約1年半で500回の充電・放電サイクルに達します。
携帯会社の2年縛りが満了する頃はバッテリー持ちが悪いと感じる人も多いと思いますが、バッテリーサイクル的にはどんどん劣化が進み寿命が近づいている状態です。
バッテリーが改良されない限りは、2年~3年に一度バッテリー交換か機種変更の検討が必要になりそうです。
内蔵バッテリーの廃棄方法
スマホに使われているバッテリーは、リチウムイオン電池と呼ばれるものです。
地方自治体によっては回収しているところもあるかもしれませんが、基本的には家電量販店などに設置してある回収ボックスに入れてリサイクルすることになっています。
私が住んでいる福岡市でも燃えないゴミではなく、回収ボックスに収めるように決まっています。
捨てる際は、電池に残った電気が放電して感電事故を起こさないように、電極部分をセロハンテープなどで覆って出すようにしましょう。スマホやタブレットのバッテリーを取り外すときにリチウムイオン電池を傷つけて穴が空いたという人は、端子だけでなく穴もセロハンテープや絶縁テープで巻いてから出しましょう。
ちなみに回収ボックスがどこにあるか知りたいという人は、一般社団法人JBRC様のリサイクル協力店検索を使うと便利です。
まとめ
スマホが出始めたときはOSのアップデートなども頻繁で、2年ごとに買い替えないとアップデートされなくなり機能的に取り残されたりしていましたが、今の機種はよほど長く使わないと使えなくなることはありません。
機種変更はお金がかかるため、今のスマホで満足している人は次のパターンでバッテリーの交換するのが安くておすすめです。
docomoなどの携帯キャリア独自の保証、またはApple care plusなどアップル社の保証に加入している人は保証を利用してバッテリー交換を依頼しましょう。
保証対象外の人は以下の料金でアップルショップにバッテリー交換を依頼可能です。
2018年12月31日までのバッテリー交換費用
- iphone5Sまでの機種:8,800円(税抜)
- iphone6、iphoneSE以降の機種:3,200円(税抜)
バッテリー交換に際しては予めバックアップを取るなどの準備や店舗の予約が必要なので、アップルのホームページを確認されると良いでしょう。店舗に行けない人は配達修理も可能です(iphoneを預ける期間4~5日程度)。
Amazonなどで販売されている修理キットを使えば簡単にDIYできますし、費用も1,500円程度に抑え、スマホを使えない時間も最小限で済みます。
ただし、失敗するとiphoneが文鎮化するリスクもあるため、自信がない方は修理に出した方が良いでしょう。
また、バッテリーの劣化を抑える方法として、以下のことに気を付けましょう。
- 不要な充電を避け、充電・放電回数を減らす。
- 長期保管の際は100%または0%充電状態は避け、60~70%残量で保管する。
- 充電しながらの使用や高温環境下での使用を避け、スマホに高熱を与えない。
自分でバッテリー交換する場合、交換したリチウムイオン電池は家電量販店などに設置されている回収ボックスへ廃棄(リサイクル)しましょう。
最悪壊れても機種変更すればいいという人や、古い機種が余ってて何かに使いたいという人は気軽に挑戦してみるとよいかもしれません。
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