昔は自転車と言えばママチャリかマウンテンバイクの2種類という感じでしたが、最近は漫画「弱虫ペダル」の影響もあってかロードバイク、クロスバイクなどのスポーツサイクルがブームになっていますよね。
私は通勤で楽できるようにとママチャリより速そうな4~5万程度のクロスバイクを購入しましたが、スピードが出てものすごく楽しいですね。
ただし、この手の自転車はママチャリと違って豆にメンテナンスしておかないとチェーンとかギアが錆びやすかったりするので、転勤して自転車に乗らなくなって放置していたらチェーンもギアもサビ付いて大変なことになっていました。
チェーンの錆びも酷く、錆取りしてもチェーン自体が緩んでしまってそうだったので、錆びたチェーンをカットして新しいチェーンに取り換えてみることにしました。
自転車のチェーンの交換時期・判断基準
自転車のメンテナンスといえば空気を入れるくらいで、他の部分のメンテナンスはいつ・どうやって手入れすればよいかよくわかりませんよね。
自転車のチェーンの場合、ゆるんでいることに気が付かない、または気がついてもついついそのまま乗り続ける人も多いと思います。
そこで、まずはチェーン交換はどのくらいの期間ごとに行えばよいのか目安・判断基準について調べてみました。
走行距離によるチェーン交換時期
自転車のチェーンは消耗品なので、走行を繰り返すうちに摩耗して伸びたり破断しやすくなりますし、伸びたチェーンはギアスプロケットを摩耗させる原因にもなるため、目安の走行距離で交換しておくと安全に走行するだけでなく、自転車の寿命を延ばすことができます。
自転車の走行距離によるチェーンの交換時期は次のような目安があります。
- ミニベロ(小型の自転車)
- 3,000~3,500km
- ロードバイク
- 4,000km
- ママチャリ
- 3,000km~5,000km
これはあくまで目安です。
使用環境や乗り方でも劣化状況は変わるため、自転車をこいでるときにペダルが重く感じられたり、チェーンが外れたりと不具合が発生するときは個別に判断が必要です。
チェーンの伸び率による交換時期・判断基準
チェーン交換が必要かどうかはチェーンの伸び率で判断できます。
チェーンの伸び率はチェーンチェッカーという専用の道具を使って調べることができ、チェーンの長さが元の長さの0.7%以上伸びていた場合交換が必要とされています。
チェーンチェッカーは伸びたチェーンの長さで型が作られているので、片側をチェーンのベアリングに当て、もう片方のT型の飛び出た部分がチェーンの隙間に入るようならチェーンが伸びているということになります。
目視・錆(サビ)によるチェーンの交換時期・判断基準
趣味で自転車をやっている人は丁寧にメンテナンスされていますが、通勤で使う程度の人は横雨の入る自転車小屋に放置してチェーンを錆びつかせてる人も多いのではないでしょうか。(私です)
ではチェーンが錆びてきたらすぐに交換しないといけないのでしょうか。
チェーンの錆びは初期の頃であればブラシで錆を落としてオイルを注しておけば錆の進行を食い止めることができ、まだまだ使用することができます。
ではチェーン交換した方が良い場合はどのようなときか。
錆は鉄製のチェーンが空気が酸化したもので、錆になると膨張するためチェーンの動きが悪くなり、ひどいとゆがみまで生じてしまいます。また、錆の発生と錆落としを繰り返すとチェーンが痩せていくため、チェーンが伸びたり最悪切れることもあります。
チェーンの伸びや摩耗の簡単な判断目安として、ギアの歯先がチェーンからはみ出て見えていたり、チェーンを1cm以上つまみ上げれる場合は交換基準だと判断できます。
クロスバイクのチェーンの交換方法
自転車の種類によってチェーン交換方法は微妙に異なりますが、今回は私のクロスバイクLOUIS GARNEAU(RSR-Ⅴ)のチェーンを交換してみたいと思います。
使用道具・工具
自転車のチェーン交換には次の道具・工具を使用します。
- チェーン(KMC Z7 116リンク ミッシングリンク付)1,700円~1,800円程度
- チェーンカッター(PWT チェーンカッター BT-15R)800円程度
新しいチェーンはミッシングリンク付きのものを選ぶと、チェーンを簡単に取り外せるようになりメンテナンスしやすくなるのでおすすめです。
このほかに手の汚れ・けが防止のための作業手袋や取り外した油に汚れたチェーンなどを置くための段ボールを準備しておくと作業しやすくなります。
自転車のチェーンの交換手順
それではクロスバイクのチェーンを交換していきます。自転車用のスタンドを持っていると作業しやすくなりますが、スタンドが無い場合は自転車を上下逆さにすると自転車が動かず作業しやすいです。
① 自転車のギアを前後とも一番大きなギアに合わせる
新しいチェーンは自分の自転車に合うように長さを調節してから取り付ける必要があります。
切替付きの自転車の場合、一番チェーンの幅が広くなるよう前輪・後輪ともに一番大きなギアに切り替えておき、これに合うようチェーンの調整を行います。
② チェーンカッターでチェーンを切断する
チェーンをチェーンカッターで切断して取り外します。
チェーンカッターにチェーンをかけ、カッターの芯がチェーンピンの真ん中に当たるよう位置を合わせます。チェーンピンが真っすぐ押し出されているのを確認しながらゆっくりとハンドルを回していきます。
ピンを斜めに押してハンドルも固くなっているのに無理やり回してしまうとチェーンカッターの芯が折れてしまうことがあります。ハンドルが重くなり斜めに押しているかもと思ったら一旦ハンドルを戻してやり直すようにしましょう。
また、私の自転車チェーンのように錆がひどい場合は抜けにくいかもしれません。そのときは錆取り剤(【KURE】 CRC-556などでOK)を吹きかけながら作業すると抜けやすくなります。
③ 新しいチェーンの長さを調節する
新しいチェーンは長めに準備されていることが多く、自分の自転車に合わせて長さを調節する必要があります。
チェーンの長さは実際にチェーンを通してみたときにリアディレイラーの角度が垂直になる長さが良いとされており、前方に引っ張られているときはチェーンが短く、後ろに引っ張られているときはチェーンが長いのでおおよそ何リンク調整すればよいか把握しましょう。
今まで乗っていて特に問題なかった人は取り外したチェーンと長さを合わせるのも良いでしょう。段ボールの上に並べてみると何リンク短くすればよいかすぐに分かるので、印を付けておきましょう。
私は元のチェーンと同じ長さにしましたが、元の長さが110リンク、新しいものの長さが116リンクで今回ミッシングリンク(1リンク)も付けたかったので、新しいチェーンは109リンクになる位置でカットしました。
④ 新しいチェーンを取り付ける
チェーンは前後ともに大きなギアに掛け、リアディレイラーはS字に通します。
チェーンの両端を引っ張って寄せ、最後にミッシッグリンクでチェーンを接続します。
ミッシングリンクは2枚のプレートについたピンをそれぞれのプレートの穴に通し、カチッとなるまで両側に引っ張り、抜けないように固定します。
接続部周辺のチェーンは少し硬くなっているため、前後左右に動かしてほぐしてあげると滑らかに動くようになります。
⑤ チェーンにルブ(油)を注す
新しいチェーンは油が塗ってある状態ですが、念のために1週間程度乗ったらルブ(油)を注しておきましょう。
ルブの種類はたくさんありますが、豆に手入れをしたくない人や自転車小屋に雨が吹き込んでくる人は雨天用など硬めのルブを注しておくと油が流れにくく、錆るのを防ぐことができます。
特にこだわりがなく、錆びないようにとりあえず油を塗っておきたいという人はダイソーの工具コーナーに売っている万能オイルでも問題ありません。
さいごに
自転車のチェーン交換は大変そうとか専用の道具が必要だからお店に持って行ってプロに任せた方が良いと考える人もいるでしょう。
でもせっかく自分の自転車を持つなら、自分で整備できた方がいざというとき役に立ちますし、チェーンカッターなどの工具を買ってもお店に1~2回頼むより安く収まり、長期的に見れば経済的です。
いきなり全てのメンテナンスを習得するのは難しいので、パンクやチェーンの劣化などトラブルが起きるたびに少しずつ挑戦してみてはいかがでしょうか。
コメント